今回紹介するのは1993年に発表された細野晴臣さんの15枚目のオリジナルアルバム「MEDICINE COMPILATION from the Quiet Lodge」。
「人間もまた自然の一部である」というネイティブアメリカンの思想、そしてその中心思想「メディスン」をキーワードに制作されたアンビエント・ミュージックです。
ネイティブアメリカンの各部族には「メディスンマン」がいます。
病気の治療、伝統儀式を司る、カウンセラーをおこなう呪術師医のことです。
細野さんはメディスンを薬や治療のほかに
地球上から人の心までに起こる「全ての兆し」と捉え、このメディスンの収集、メディスン・コンピレーションとしています。
太古の世界、光が射し込む森林を歩いているような不思議な世界。
静かな精神世界へ迷い込んだような気分になります。
今回はこのアルバムから3曲選んでみました。
Laughter Meditation
笑う瞑想法
ピアノはコシミハルさん。
ボーカルはマリア・ブラッキン
目を閉じると天国のような あるいは地中深い別世界にいるような
気分になってきます。
Honey Moon
1975年リリースのアルバム「トロピカル・ダンディー」収録曲のセルフカバー。
バックコーラスは矢野顕子さん。
月夜の森でゆったりと自然を感じているような曲です。
AIWOIWAIAOU
愛を祝い合おう
マイケル・ハーナー著「シャーマンへの道」より
伝統的な民謡を翻訳。
ニューオリンズ・サウンド風なアレンジがファンキーでかっこいいです。
気になった方はアルバムを全編通して聴いてみてください。
参考文献:細野晴臣:MEDICINE COMPILATION ライナーノーツ